エアコン掃除|ファンまで直接拭き掃除してカビ洗浄が可能|家庭でここまで出来る掃除のノウハウ解説

夏になって久しぶりに付けたエアコンのカビ臭さにびっくり。といった経験はありませんか?

エアコン掃除の要点を抑えて、家庭でどこまで掃除が可能か、どこまでキレイになったか、実際にやってみたので紹介します。

約立つ情報になれば幸いです。

目次

掃除するエアコン|日立白くまくん「RAS-VL63C2」

2013年発売モデルの日立アプライアンス製(当時社名)のエアコンです。

家を建てたタイミングでリビングに設置しました。梅雨には除湿運転、夏から秋には冷房運転とほぼ3シーズンは使い続けています。

当時 、流行り始めたロボット掃除機能付きです。

エアコンの内部はなぜ汚れるのか?

エアコンの機能は、言うまでもなく冷たい空気を出す。暖かい空気を出す。という機能です。

エアコンは内部に熱交換器があります。

熱交換器の中を高温、低温に温度変化させ、その熱交換器に風を通すことで暖かい空気や、冷たい空気をだします。

空気の流れでフィルタが汚れる

エアコンの内部に空気を取り込む際に、熱交換器へのゴミやほこりを入れないためにフィルターが付いています。部屋のほこりがフィルターの汚れになって積もり積もっていきます。

温度差で熱交換器やファンが汚れる

冷房運転の場合、エアコンの中では冷たい温度の冷媒が流れています。ここに空気の流れを作ることで、エアコンによって冷やされた空気が放出されるというわけです。

つまり、暑い日でもエアコンの中は冷たい。暑い中に冷たいものをがあるとどうなるか?

暑い日に冷たいペットボトルが置いてあると想像してください。そのペットボトルには水滴が付いてきますよね?

エアコンも同じです。暑い日に冷房かけると、どんどんと内部に水滴が溜まってカビの温床になってしまいます。

掃除開始_まずはコンセントを抜く|コンセント差しっぱなしの掃除は事故のもと

エアコン掃除の際は、内部の電気部品の見え部分まで開くことがあります。

家庭でのエアコン掃除の基本|フィルタとフロントパネルを外す

フロントパネルを外す

エアコンのフロントパネルを外します。パネルやフラップは大体プラスドライバーなどの道具がなくても外せます。

パネルを外すまでは各社取説で書いてあります。壊さないように慎重に外してください。

フロントパネルとファンのルーバー(下の写真の2列目と3列目)は爪の部分で引っ掛けてあるだけなので、道具がなくても外せます。

一番外側のカバー(下の写真の1列目)は各所ネジ止めを外さないといけません。

エアコンのパネルやフラップ、カバーを外したところ

サイドカバーなども外す際はネジ止めを外す必要あり

エアコンの固定ネジの取り外しや、分解は電気部品などの内部部品を傷つけて故障の原因になる恐れがあります。

各社免責事項としていますので、ジ止めを外す時は自己責任で。

取り付けのネジは大きさ、長さが部分によりマチマチなので、どの部分についていたネジか、忘れないようにメモをしておく必要があります。

汚れを確認|内部の気になる汚れ箇所

フィルター掃除だけでは掃除し切れない部分が多くあります。

エアコンの内部を掃除したい理由は、溜まった汚れによる匂いだと思います。汚れが溜まる場所は、シロッコファンとフィルター周辺の2箇所です。

①シロッコファン(エアコン吹き出しから覗くとみえるファン)

エアコンの吹き出し口から覗くと内側の円筒形のファンが見えます。これがシロッコファンです。

シロッコファンのメリットは送風時の騒音が小さく、狭い空間にファンを入れられるのでエアコンや換気扇などにも使われています。

シロッコファンのデメリットは、何といっても掃除がしにくいことです。

エアコンの中央部にあるため手が届かないし、プロペラなどと違い一つ一つのファンが短く、ファン同士の隙間が狭いため、掃除にし難いです。

汚れ箇所① シロッコファン

②フィルターを固定しているパネル

フィルターが汚れているのですから、その周りも当然汚れています。

雑巾や掃除機をかけて掃除できるので忘れずに掃除していきましょう。

汚れ箇所② フィルタの保持パネル

フィルターパネルを掃除|ハンディ掃除機でと雑巾でほこりを落とす。フィルターと同様にホコリが溜まっているので注意

フィルタパネルは、フィルター同様にほこりが溜まっています。

ほこりは匂いやアレルギー反応の元になるので取れるところはしっかり取っていきましょう。

フィルターパネルを掃除

・掃除機でホコリを吸い取る

・拭き掃除でこびり付いた汚れも拭き取る

外したパネルにも、たくさんのほこりが付いているので、外側と内側もしっかり拭き取る。

フィルターを掃除|水洗いでホコリをしっかり落とす

フィルターを傷つけないように気をつけて水洗い+ブラシ掃除。

掃除機だけだとどうしてもこびり付いた汚れが取れないですからね。

エアコン洗浄カバーを取り付ける|洗浄スプレーや水洗いの際は必須アイテム

エアコン用洗浄スプレーや掃除後のすすぎなどを行う際、汚水が垂れるリスクが伴います。

エアコンを覆うカバーをすれば室内に汚水が垂れることがなく処理することができます。

エアコン洗浄カバーの形状は写真の通りです。

エアコンを覆った際に、エアコン本体にフィットするようにゴムで引っ掛けられるようになっています。

そして、エアコンから垂れた汚水をしっかりキャッチする様に排水チューブ部に集まるようになっています。

この排水チューブ部のおかげで汚水を一箇所に集められる構造になっています。

エアコンカバーがエアコンにしっかり保持される様、ゴム紐を引っ張って固定するための留め具部も用意されています。

エアコン洗浄カバーを取り付ける|正しい取り付け方

エアコン洗浄カバーをエアコンを覆う様に取り付けます。

作業用に大きく開口している側を手前側にして取り付けます。

エアコンとエアコン洗浄カバーの隙間は、しっかりと養生テープで止めておきます。

この隙間を養生テープで止めておくことで、洗浄スプレーなどが壁側へ飛び散るのを防止できます。

エアコン洗浄カバーの排水が床に落ちないように、排水チューブはバケツにテープで固定しておくと安心です。

左右ルーパーを外す|ファンの掃除を阻むニクイやつ

ファンの手前に付いている左右ルーパー。普段はこの向きを変えることで、風の向きを変えるとても重要な部品です。

この左右ルーパーがファンを掃除をする際には邪魔です。

我が家の白くまくんは引き抜けば取れるタイプでした。

左右ルーパーが無いと、掃除棒がファンの奥まで届いて掃除が捗る

左右ルーパーが無いとフィルタを直接掃除できます。直接、拭き掃除だって可能です。

全面パネルに取り付いている電装部品がないか確認|センサーの付いた基板を外す

エアコンの高機能化でフロントパネルにも各種センサーの付いた電装部品が付いている場合があります。

我が家のエアコンはフロントパネルの中央にセンサーの付いた基板が固定されていました。

フロントパネルの爪に引っ掛けてあったので、破損に注意しながら外しました。

電装部品が付いたまま、洗浄スプレーしてしまうと故障の原因になります。

基板の裏側を見ると、一応コーティングされていました。

普段使いで発生する湿気や水分程度は問題ないように設計されている様ですが、洗浄スプレーなどで接触的に水分を吹き付けるのは故障の危険ありそうです。

基板を外して壊れたら嫌だったので外側に逃した

フロントパネルに基板やモーターが接続されていました。プロの掃除屋さんであれば、大元の電装基盤から取り外してしまうのでしょうが、無理に外して壊れても嫌なので、掃除カバーの外側に逃して養生テープで固定しました。

電装ボックスはこんな感じ|不用意に取り外すと壊したり元に戻せなくなりそう

エアコンの側面に電装ボックスがあります。ファンモーターやフラップのモーター、センサーなどは全てこの中に繋がっています。無理に取り外したりすると壊れたり、元に戻せなくなりそうです。

触るな危険と判断しました。

エアコンの熱交換器、ファンを掃除|電装部品の露出がないか十分に注意

分解して、エアコン洗浄カバーを取り付け、電装部品の保護。

ここまでできれば、安心して内部洗浄ができます。

エアコンスプレーで掃除

エアコンスプレーで内部を掃除を開始しました。

熱交換器やファンにこびり付いた汚れやカビを落とします。

高圧洗浄で浮かしたカビを洗い流す|ケルヒャーで水洗い

熱交換器やファンを掃除した汚れを洗い流します。

せっかくケルヒャーK3があるので使用しました。

エアコン洗浄カバーがあるので壁が濡れずに洗うことができました。

ファンの部分も回しながら洗浄していきます。

洗浄カバーの排出チューブから流れ出た廃液。真っ黒の液が溜まりました。

室内で高圧洗浄機ケルヒャーを使う際の水道接続の方法

高圧洗浄機を使うために必要な水道蛇口とコンセント。

その2つとエアコンが通り場合、高圧洗浄機のホースを長いものを使用するか、高圧洗浄機をエアコンの近くで使える様に工夫するかです。

それぞれの延長方法についても解説記事ありますので参考ください。

狭い範囲を的確に洗浄するための高圧洗浄機ノズルについて

ケルヒャーの高圧洗浄水を的確な場所に噴出させるためには、ケルヒャーの交換ノズル「360°可変ノズル」が便利。

ノズルの便利さについては、別の記事でまとめさせてもらっています。

掃除が完了したら再組み立て→乾燥工程:暖房で放置

電装部品、ルーパーやパネルなど、分解した順序と逆の順序で再組み立てしていきます。

順番を間違えると組み立て出来ない、部品が余る、など不具合が生じますので気をつけて。

再組み立てを終えたら、乾燥工程が必要です。エアコン内部を濡らしたままにしておくと、すぐにほこりが付着し、カビも生えます。

暖房モードにして10分以上、内部が乾燥するまで放置。

掃除完了|ファンが真っ白になって臭いも無くなりました

直接ファンを掃除したので真っ黒にこびり付いていた汚れを落とすことができました。

奥様

出てくる空気がキレイになった!えらい!!

掃除をして感じたこと

今回、エアコンを可能な限り分解して掃除した結果、感じたことをまとめます。

洗浄スプレーだけかけても洗浄効果は薄い

パネルやルーパー、熱交換器、ファンとあらゆる部品にほこりとカビが付いていました。一つ一つを掃除して洗い流す作業をして出た真っ黒の廃液に衝撃を受けました。

これまで、洗浄スプレーをして掃除した気になっていましたが、今回のような黒い廃液は出てきていません。洗浄スプレーをしただけでは掃除しきれていなかった、と痛感しました。

だんな

洗浄スプレーだけしても効果は薄かったのかも!?

特殊な道具を使わなくても分解できる(ただし自己責任)

パネルやルーパーはパーツ同士のはめ込みで付いている部分が多いです。取扱説明書を参考にある程度まで取り外し可能でした。当然、無理に外すと破損の恐れがありますので、自己責任ですが。

ドライバーを使用してネジを外すと、外側を覆う樹脂パーツはほとんど取り外し出来ました。

シロッコファンを直接掃除すると効果が絶大

エアコンの吹き出し口を覗くと見えるシロッコファン。黒いカビが見えていました。このファンで作った風を浴びていると思うと気が滅入ってしまうので、しっかり見ない様に目を背けていました。

今回、直接掃除も可能と分かり、張り切って掃除しました。吹き出してくる空気の嫌な匂いは、ファンのせいであったのでは?と思っています。

プロでなければ出来ない手の届かない場所がたくさんある

エアコンの内部は想定以上に複雑でした。電気部品の近くは専門知識がないと触れるのは危険でした。内部のファンまで奥側には手がでそうもありません。本来は専門家へ相談が一番と感じました。

使用した道具|普段の家事にもエアコン掃除にもあると便利

今回のエアコン掃除で使った道具たち。

普段の家事で使用する道具をうまく流用したもの、エアコン掃除のために購入したもの、合計で8種の道具を使用しました。

使用した道具を鑑みても大変な掃除でした。

使用した道具一覧
  1. ドライバー、工具(エアコンカバーの取り外し)
  2. 掃除機(フィルタ、フィンのホコリ掃除)
  3. 雑巾(フィルタ、フィンの汚れ掃除、乾拭き掃除)
  4. ブラシ(フィルタ、フィンの汚れ掃除)
  5. エアコン掃除カバー(フィン、シロッコファンの汚れ飛散防止)
  6. エアコン掃除ブラシ「ファンファン」(シロッコファン掃除)
  7. エアコンスプレー(フィン、シロッコファン掃除)
  8. 高圧洗浄機ケルヒャー(フィン、シロッコファン掃除)

高圧洗浄機|ケルヒャー

内部フィン、シロッコファンの掃除、エアコンスプレーの水洗いに使用。

エアコンの内部にこびり付いた汚れを剥がした後に、しっかりと洗い流す必要あります。

掃除後に洗い流した排水が真っ黒でびっくり。水洗いの必要性実感。

ケルヒャー用コンパクトノズル_360°可変ノズル

ケルヒャーK3に付属しているノズルは2本共に長いです。長いと室内で使用する上で、想定外の部位に洗浄液が飛び散らないように、新たにコンパクトなノズルを求めました。

「360°可変ノズル」は文字通り360°自由にノズルの向きを変えられるので、掃除をしたい場所へ的確に掃除することができて便利。

エアコンファン専用ブラシ

フワフワのポリエステル生地がブラシにしっかりと貼り付いているので、狙いの場所をしっかりと掃除が出来ました。

シロッコファンを掃除するのに便利。

エアコン掃除意外にも窓のサッシや狭い隙間の掃除に使えて、便利。

奥様

棒などに雑巾巻き付けて掃除いたところがこれ一本で掃除可能。エアコン掃除意外にも使えて、お気に入り道具。

ハンディ掃除機|ダイソンV7

どんな掃除にもあると便利。エアコン掃除にもしっかりと活躍してくれました。

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